一番初めは昭和30年代だったと思いますが、日本でマンションが分譲されるようになってから、50年以上が経ちます。
とくに昭和40年代、昭和50年代は、日本の高度経済成長の中で、多くのマンションが建設されてきました。
毎年、新たな進化をし、マンションもどんどん革新していきますし、販売の仕方も昔とはだいぶん違ってきています。
色んな項目があると思いますが、その中の
- 修繕積立金
- 総戸数
について、私なりの観点で、マンションの情報の見方をご説明したいと思います。
インターネットやチラシのマンション情報を見ていきますと、総戸数と修繕積立金が記載されています。
修繕積立金の意味合いについては、ほぼ大半の方が知っておられると思いますが、平たく言えば、
「マンション全体の貯金」
ですね。
マンションの維持修繕のために、毎月貯金を積み立てているのですが、それを部屋の広さで按分して、負担しているのが修繕積立金です。
マンション全体の間取りも広さも様々ですが、おおざっぱに計算してみるといいでしょう。
例えば、総戸数50戸、修繕積立金が1万円だとしますと、
1万円 × 50戸 =50万円
マンションの1か月あたりの貯金は50万円、一年間で600万円と試算できます。
10年で6000万円になりますから、それなりの貯金ができます。
これがマンションによってさまざまです。
次の例として、総戸数10戸、修繕積立金が2万円だとしますと、
10戸 × 2万円 =20万円
1か月で20万円、1年で240万円、10年で2400万円です。
一戸当たり修繕積立金が2万円というのは結構きついと思います。管理費もあわせると、3万円近くになり、駐車場代も加算すると、住宅ローン以外に4~5万円払わないといけなくなってきます。
にもかかわらず、マンション全体の貯金が10年間で2400万円。費用対効果としてどうだろうか、という観点では、一つ目の例よりもよくなさそうです。
大規模マンションの場合はどうでしょうか。
総戸数300戸、修繕積立金5000円としますと、
1か月で150万円、1年で1800万円、10年で1億8000万円になります。
規模が大きくなると修繕箇所も当然多くはなると思いますが、1億8000万円もあれば、相当な工事ができると思います。
「修繕積立金」という切り口ですと、大規模マンションに軍配が上がりそうです。
マンション選びにはいろんな切り口があると思いますが、この例では「修繕積立金と総戸数」に限っての考察ですから、若干偏った意見になるかもしれませんが、一つの参考になさってください。
「大規模マンションはキライ」
というお客様も、過去にはおられましたので、人の好みはそれぞれです。