国土交通省の調査によると、全国の空き家は約849万戸(2023年)に達し、その多くが築40年以上の古家です。相続した実家を売却する際に必ず判断を迫られるのが、「古家付き土地として売るか」「解体して更地にしてから売るか」の選択です。本記事では古家付き土地と更地渡しの違い、メリット・デメリット、解体費用と補助金、選び方の目安までを整理します。
古家付き土地と更地渡し — 2つの売却方法

築古の住宅が建っている土地を売る方法は、大きく2つあります。
- 古家付き土地 — 建物を解体せずにそのまま売却。買主が利活用や解体を判断する
- 更地渡し — 売主が建物を解体し、更地にしてから引渡す
どちらが正解という話ではなく、建物の状態・立地・需要によって判断が変わります。費用負担も、買主の反応も大きく異なるため、整理して比較する必要があります。
古家付き土地のメリットとデメリット

- 解体費用の負担がない
- 住宅用地の固定資産税軽減(最大6分の1)が引渡しまで継続
- リフォーム需要の買主(DIY層・投資家など)に訴求できる
- 準備期間が短く、すぐに売却に出せる
- 建物の状態によっては買主の選択肢が狭まる
- 契約不適合責任のリスクが残る(雨漏り・シロアリ等)
- 住宅ローン審査が通りにくいケースがある
- 売出し価格は更地よりも下げざるを得ないことが多い
立地が良く、リフォームで再生できる物件は古家付きでも引き合いがあります。一方で過疎エリアや築古すぎる物件は、古家のままでは買い手が現れにくくなります。
更地渡しのメリットとデメリット

- 買主層が広がる(住宅新築・建売業者・事業用地など)
- 住宅ローン審査が通りやすい
- 建物の状態に起因する契約不適合責任を負わない
- 価格設定がしやすく、売却がスムーズになりやすい
- 解体費用の初期負担が大きい
- 更地にすると住宅用地特例が外れ、固定資産税が上がる
- 解体から売却までの間に時間と費用が二重にかかる
- 解体後に売却が長引くと、更地のまま固定資産税の負担が増える
更地にすれば売れやすくなる、というのは一面の事実ですが、解体費用を回収できるかは別問題です。回収できないなら、古家付きのまま売って買主に解体を任せたほうが手取りが多くなることもあります。
解体費用と補助金 — 自治体支援を活用する

木造住宅の解体費用は、構造・規模・立地・残置物の量によって変わります。一般的な目安は次のとおりです。
- 木造(30〜40坪)— 100万〜200万円
- 鉄骨造(30〜40坪)— 150万〜250万円
- RC造(30〜40坪)— 200万〜400万円
- 残置物処分・庭木撤去・整地などの追加費用
多くの自治体では、空き家解体に対する補助金 を設けています。条件・金額は自治体ごとに異なりますが、解体費の3分の1〜2分の1(上限30万〜100万円程度)が一般的です。空家対策課・建築指導課などで申請受付しています。
注意点として、補助金は 解体着工前の申請 が必須です。「先に解体してから補助金を申請」では受けられないため、必ず事前に自治体へ確認しましょう。
どちらを選ぶか — 物件と地域で判断する

選び方の目安は次のとおりです。
古家付き土地が向くケース
- 立地が良く、リフォーム需要が見込める
- 建物の状態が比較的良好
- 解体費用を回収できそうにないエリア
- すぐに現金化を急がない
更地渡しが向くケース
- 建物が老朽化し、買主の利活用が難しい
- 住宅新築や建売業者の需要が見込めるエリア
- 解体補助金を活用できる
- 契約不適合責任のリスクを避けたい
古家を解体せずに買い取れる業者もあります。買取の場合は 現状有姿 で引き取られるため、残置物の処分や解体費用の負担が不要です。
きくまる不動産は、空き家・空き地などの買取を専門 としています。古家付きのままでもご相談いただけ、残置物の処分や解体の手間をかけずに現金化できる場合があります。買取の可否は現地と条件を確認したうえでお答えいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。査定は無料、しつこい営業も一切いたしません。
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